本日のヴェルディ《オテロ》の上映にドナルド・キーン先生が来場され、観終わったばかりのキーン先生に感想を伺いました!先生は「感動しました」と目の端に涙を浮かべて映画館から出てこられました。
「《オテロ》は良く知っているオペラで、18歳の頃から観ていますが、今晩ほど感動したことはありません。こんな素晴らしいイアーゴ(ファルク・シュトルックマン)は観たことがありませんし、端役に至るまで素晴らしいキャストです。ジェームス・モリス(ロドヴィーコ役)まで出ていました。ビシュコフ指揮のオーケストラも良く、彼はカラヤンがベルリン・フィルを辞める時に後継者として薦めたくらい非常に上手な人です。
特別に感動したのが、最初に大勢で歌っている場面で、これまで客席からは誰が何を歌っているのかはっきり分かりませんでしたが、映画館で観てそれがはじめて分かりました。合唱も昔の《オテロ》では立って歌っているだけでしたが、皆が一所懸命に演技をしながら歌っているのが分かりました。昔もいたのかも知れませんが、見えませんでした。
今まで観たどの《オテロ》も、今日ほど感激したことはありませんでした。(映画館で観るのは)生ほど良くないという人もいるでしょうし、その理由も分かります。ですが、映画館でないと観られないものもあるんです」
最後に、「もっとお客さんを入れてください、こんな良いものをたくさんの人に観ていただく為に、宣伝をがんばってください」と激励をいただきました。もっとたくさんの人に観ていただきたいです!是非ご覧ください!!
11/23(祝・金)まで上映中です。お見逃しなく!